人気の新之助上布・・
いや、実際着るとなかなか良いのですよ♡
昨日、ついうっかり松屋銀座に行き買ってしまった本麻↓
新之助上布は複雑な色味で写真では出にくいのですがニュアンスカラーがお得意です。
そして特徴としては
- 柔らかくて着心地がよい
- シボが少ないので上品かつ太って見えない(重要)
- 透けにくいので長い期間着られる
という点が挙げられます。
何枚か他の綿麻や本麻の着物を所有していますが、私としては新之助上布が一押しです。綿麻は5月から、本麻は6月から着ています!
これまでに、私が所有しているの新之助上布はまず綿麻が3枚
地味ながらもたくさん着られる優秀な柄
このピンク×グリーンは今やちょっと気恥ずかしいけどいい柄です。
こちらは大塚呉服さん限定の反物でした。キャッチーな段柄もお得意
3枚とも自分で縫いました。新之助上布は柔らかくて、ものすごく縫いやすい反物です。
そして本麻も1枚持っているのですが、着心地最高↓麻糸の輝きが美しい
これは和裁士さんに縫ってもらいました。
展示会で「私が織っているんですー。」と気さくに話しかけてくださたご主人が伝統工芸士・大西實さん。お話がはずみました。
東京が大好きで展示会も大好きだとか、同じ柄は飽きるから2度と織らないとか
自分は着物を着ないんで柄の配置なんかお構いなしで心の赴くまま織っているとか。
お元気でずっと織っていってほしいです。
貼っておきます。→★ 読みやすいように一部抜粋しますね。以下です。
ご主人のインタビューの記事(月刊アレコレさんより)改行等引用のままです。
大西さんが現在のような着尺を作るきっかけになった出来事があります。
相変わらず売れない中で、それでも催事販売へ出向き、自分が作った商品を自分で売っていたら、
80歳くらいのおばあちゃんが私をみてこう言ったんですわ
「あんた、その年でまだそんなことをしてるの」と。
その意味、分かりますか?
つまり、普通ならそろそろリタイアして年金や蓄えなどで
悠々自適の人生を過ごしてもいいであろう年代で、自分で細々織ったものを、
催事販売に出かけて自分で売らなければならないなんて、
暗に「お気の毒に」という意味が込められている言葉です。
そのとき、大西さんは思ったそうです。
「こんな人たちを相手にした商品を作っててもあかん」
「この先、何枚も、何十年も着てくれるような年(人)やない」
そういう人たちを相手に長いこと商品作りをしてきたことにハッとしたといいます。
それは呉服業界にそのままあてはまっていたことでもあります。
実際、大西さんも、新之助上布を立ち上げたものの、2~3年目は紺、黒、グレーといった地味な、無難な色ばかり織って、織れば織るほど在庫がたまる一方だったそうです。
ほんとうの意味で大西さんが大きく舵をとったのは、そのときだったのかもしれません。
気に入ってくれたらこれから何枚も、そして何十年も着てくれる30~40代の人たちに目線をおいた現在の、明るい、ポップな雰囲気も取り入れたもの作りを始めたのです。
それが、ちょうど新之助上布という名前が人口に膾炙するようになった時期です。
「やるか、やらんかです」
「売れない売れないと、言いながらナンもせん人たちはそれまで」
「うちはほんとうに、いつやめるか、すべてを無くすかという中で何十年もやってきてます」
「私が40年近く続けてきたのは、いいときがなかったから、続けるしかなかったんです」
だから常に何かを考え、何かを仕掛けなければならなかったのだといいます。
40年近く前は15人いた職人さんや社員。
いまは1人で製作を続けている大西さん。
「気が付かなければそれまで、行動におこさなければそれまでです」
とにかく行動するって一番素敵なことだと思います。口で言うような簡単なことではないでしょうけれど行動におこさなければというところに大きくうなずいてしまいます。
今後も新之助上布を買っていきたいなと思っています。
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